2022/06/29 |Gechic 編集部
新型コロナウイルス(Covid-19)の流行からすでに2年以上が経ちました。マスクや手洗い以外に皆様の生活環境の消毒を行うのもコロナ予防のための大切な行動です。手指はタッチモニターの操作に最も便利で最もよく使われますが、交差感染を防ぐためにも正しくタッチモニターを消毒することが重要です!以下は、静電容量式タッチモニターの安全かつ正しい消毒方法のご提案です。
コロナウイルスはエンベロープ(envelope)と呼ばれる脂溶性の外膜をもつウイルスです。そのため、厚生労働省検疫所とアメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、「75%エタノール溶液」(Ethanol alcohol)と「70%イソプロパノール溶液」(Isopropyl alcohol, IPA)、「500ppmの漂白剤」(sodium hypochlorite)をコロナウイルスの殺傷可能な消毒剤として推奨しています。
この3種類の消毒剤はどれも入手しやすいものですが、それぞれの特性と使用条件が異なります。エタノール溶液とイソプロパノール溶液はすばやい消毒効果が期待できますが、発火しやすいという危険性があります。漂白剤は、腐食性と刺激性があるため、配合濃度に注意する必要があります。また、配合液の有効期限が24時間という制限もあります。
投影型静電容量式タッチモニターの表面は硬度7Hのガラス層です。化学的な角度から見ても、ガラスは耐久性が高いだけでなく、お手入れも簡単です。先ほどの3種類の消毒剤は、すべてタッチモニターのガラス面に使用できますが、塩素系漂白剤は呼吸系に刺激を与えることから、安全な消毒濃度(500ppm)の溶液を長く停留させることで有効な殺菌作用が現れるため、室内空間ですばやくタッチモニターを消毒したい時には、75%エタノール溶液か70%イソプロパノール溶液の使用を強くおすすめします。
エタノール | イソプロパノール | 漂白剤 (次亜塩素酸ナトリウム) |
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英語名 | Ethanol Alcohol | Isopropyl Alcohol | sodium hypochlorite |
最適濃度 | 70-75% | 70% | 0.05% |
消毒時間 | 約 15-30 秒 | 約 15-30 秒 | 滞在時間5~10分 |
タッチスクリーン用 | 推奨しない |
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ご注意 |
♦可燃性、火から遠ざける ♦肌を乾燥させやすい |
♦発火点はエタノールよりも低いので、発火源から遠ざける ♦肌を乾燥させやすい ♦高濃度のイソプロピルアルコールは、工業用溶剤としてよく使用される |
♦お湯や他の洗浄剤と混ぜないでください。 ♦直射日光を避けてください ♦皮膚との接触を避ける ♦換気された環境での使用と24時間以内の洗浄を推奨します。 |
ご注意:Gechicのタッチモニターシリーズはすべて静電容量式タッチモニターですが、市場では感圧式タッチモニターも多く販売されています。感圧式の表面は電極層タッチセンサー(指よりも爪でのタッチが効果的なもの)なので、高濃度のイソプロパノールを用いた消毒には適しません。
市販の水の要らないハンドクレンザー/ハンドジェルは、一般的に成分にエタノールやイソプロパノールが含有されています。そのため、基準に合格した製品ならば、タッチモニターの消毒に使用できます。ただ、中には精油や保湿剤などの添加剤が含有されているものもあり、逆に汚れがついてしまう可能性もあります。必要に応じて、添加物の入っていないハンドクレンザー/ハンドジェルをお選びください。
ほとんどの超極細繊維クリーニングクロスはタッチガラスの洗浄に使用でき、厚みが厚く吸水力のあるクリーニングクロスを選択すると洗浄力が高い。また、クリーニングクロスの清掃能力は汚れを吸着するにつれて低下しますので、クリーニングクロスは定期的に交換してください。
ソフトスエード
クリーニングクロス
吸水力に優れており、液晶画面に付いた指紋やウォーターマークをサッと落とします。
超極細繊維
クリーニングクロス
汚れの付着力が強く、吸水力に優れているが、繊維の織り方で汚れが残りやすい。
ダストフリー
クリーニングクロス
クリーンルーム用、吸水力と油吸収力が良く、材質が柔らかくて拭きやすい。
手順❶ モニターをオフにします:電源ライトが消灯していることを確認します。
手順❷ クリーニングクロスの片面にアルコールをスプレーして表面を湿らせます。
手順❸ ガラスを拭きます:動作は優しくて往復拭きを避け、同じ方向に約30秒拭きます。
手順❹ スクリーンガラスを拭きます:ガラスにアルコールを残してはいけません。もしあれば、乾いたメガネ拭きで残りの消毒剤を拭き取ってください。
モニターに直接消毒剤をスプレーする
タッチモニターには防水機能がついていないため、モニターに直接消毒剤をスプレーすることは避けてください。消毒剤にはいずれも水分が含まれているため、ケースのポートや隙間から入ってしまうと、モニターが壊れることがあります。
強い力でふき取る
タッチパネルのガラス面は、硬度が高くても厚みがとても薄いため、非常に割れやすくなっています。また、静電容量式タッチパネルのセンサーと回路は、周りの黒いベゼル部分に設計されているため、過度な圧力をかけることでセンサーの故障につながることがあります!消毒剤をふき取る際は、タッチパネルを壊さないように、優しい力でベゼル部分を強く押さないようにご注意ください。
UV殺菌ライトの使用
太陽光とUVもコロナウイルスの殺菌に有効とされていますが、液晶パネルを太陽光やUVに長時間晒すと、材質の老化を招き、色表示がおかしくなったりパネル寿命が減少したりという問題が起きやすくなります。そのため、UV殺菌ライトを用いたタッチモニターの消毒は推奨していません。
❶ 医療用手袋や検査用手袋の使用
病院やレジカウンターにあるタッチモニターは、不特定多数の人が利用します。そこで、操作員は、検査用や医療用の手袋を着用することで交差感染の危険性を軽減できます。Gechicタッチモニターは、様々な手袋に対応しています。タッチ専用手袋、ラテックス手袋、PVC手袋、さらに冬用の防寒手袋でも正常にタッチ操作ができます。
PVC手袋
ラテックス手袋
防寒手袋
❷ 自分専用のタッチペン・スタイラス
公共のタッチPCを使用する時には、自分専用のキャップ付きタッチペンを使用するのも交差感染予防に有効な方法です。自分だけのタッチペンを白衣や作業着の胸ポケットやペン入れに挿しておいて、1日1回消毒剤で先端を消毒するだけでOKです。Gechicタッチモニターは、直径6mm以上の感圧式タッチペンやAdonit Dash 3、Adonit Neo Duoのようなデジタイザースタイラスタッチペンにも対応しています。
パッシブスタイラス
アクティブスタイラス
❸ 抗菌フィルムの使用
市場にはエレベーターボタン用の抗菌フィルムが少なくありません。抗菌成分をフィルムに添加し、効果的にウイルスの付着を軽減できると宣伝しています。このような保護フィルムの大部分は、タッチモニターガラスに貼り付けてもタッチ操作に影響を及ぼしません。しかし、コロナウイルス対応の抗菌テストではないため、ウイルスが減少したと言っても、コロナウイルスに対する殺菌効果が保証されるわけではありません。そのため、抗菌フィルムの有効性と信頼性は、まだまだ未知数というのが現状です。
タッチモニターは、手指接触のリスクもありますが、ボタンやキーボードなどに比べると、平面かつスムースなタッチガラスであるため、ウイルスが付着しにくく、徹底した消毒もしやすいというメリットがあります。CDCによれば、医療機関や家の中にコロナ陽性者がいる状況では、少なくとも1日1回以上の掃除、消毒が必須ということです。ご自身の保護を強化するため、マスク着用と手洗い以外に、1日1回のタッチモニターやスマホの画面の消毒がおすすめです。